The role of the work of the day
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YouTubeでインタヴュー映像が公開されました。その時のエピソードです。
Interview to all members of Philhatmonic Octet Berlin and Recording Producer, Christoph Franke about Shubert : Octet Recording in 2017
撮影場所はサントリーホール、しかも、コンサート本番前・・
現場に到着した私は、当初予定されていた撮影場所を見て、急遽変更をお願いしなければと思いました。限られた規制の中であっても仕上がりのビジュアルにこだわるのが私の役目。
コンサート本番前で関係者が緊迫した最中、どおしても人の出入りが多い場所での撮影をお願いしなければなりませんでした。プロデューサーの児玉さんに撮影許可を取っていただき(_ _:)搬入などの方々には撮影中に音を出さないなどのご配慮をいただきながらの撮影。(_ _:)
海外アーティスト8名という取材で、椅子の配置やカメラのセッティングなど、この日は夫が不在の中、撮影の指示をする流れとなりました。
仕事で初めてのシチュエーションになる際は、自分のセンスを頼るしかありません。
わからないことは、周りに助けてもらいながら。
私が何より耐えられないのは、アーティストも作品も全て素晴らしいのに、仕上がったデザインのクオリティがイマイチになることです。どの仕事もすべて同じことですが、関わっている人たちの想いを感じるからこそ“魅せ方” で台無しにしてはならない。
当然、売り上げに繋がるどころか、アーティストのモチベーションや、編集などの作業をする側の喜び、そしてもちろん見る人にも影響してきます。みんなの喜びに繋がるような魅せ方を心がけ、誰かの自尊心が失われるような要素はできるだけなくしていきたいと思っています。
全身黒のスタイリング
そして、、、最も印象的だったのは、レコーディングプロデューサーのChristoph Frankeさんとの出会いでした。どうやら私は裏でアーティストを支える職人に心を奪われるようです。
Frankeさんにお会いしたとき、宇宙人みたいだと思ったのです。なんといいますか
アーティストをもっと違う視点で見ている違う領域の存在に感じました。
Christoph Franke _Recording Producer
インタビュー内容にもありますが、「感情、美しさ、悲しみ、情熱などをいかに伝えるかを考えていて、大切なのはスピリット」と語っています。そしてアーティストというものは、絶対に満足しない姿勢を持っているということを話しておられました。これに関しては、プロと普通との違いかなぁなんて個人的にそう感じます。
プロであればあるほど、決して満足しません。どこまでも、あきれるほど、よりよくすることをあきらめません。そして軽々とやっているように見えることも、実はとんでもなく技術を要するものだったりします。最後に、Frankeさんのインタヴューの中で (コンサート中でしたので楽屋での撮影となりました)ある質問の応えに私はハートを捕まれてしまいました。
問い
「今後の夢を教えてください」
Frankeさん
「今がまさに10才の頃から思っていた夢の中にいるのです」
という応えでした。(残念ながらCDの冊子では編集されています)私はこのセリフを生で聞いたとき、一生のうちにほんの数回だけ経験したことのある感覚に入り込みました。
今、私は、彼が幼いときから思い描いた夢の中にいる。私はその夢の一部として、存在してここにいる。もしかしたら、私もいつかそういうセリフを話している未来があるのかもしれない。「いま、夢が叶って、ここにいます」って話している未来がここに。
そこまで意識が一気にワープして、一瞬、過去、現在、未来が同じ空間のような感覚の中に入りました。この感覚、何度目かな。ある人が、ふっと言ったセリフなんかで突然時空が歪む感覚。いつかそんな未来がきたら、きっとこの日を思い出すことでしょう。
やっぱり、アーティストもかっこいいけどそれを裏で支える人もかっこいいです。実際、ボルドーのシャツがとっても似合っていて、ステキな雰囲気を漂わせている、ちょっと違う領域の聖人みたいな存在。
ベルリン・フィル八重奏団の撮影にて
Blog by Mami Grace Osada
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